2022 年 1 巻 1 号 p. 18-25
本研究は,管理者直営補修における品質確保に向けた簡易補修方法を提案することを目的として,その一環として課題抽出と職員の技能レベルが断面修復工の補修効果に与える影響について検討を行ったものである.その結果,1橋あたりの維持管理費が少ない自治体ほど,管理者直営補修を前向きに検討していることが分かった.管理者直営補修の実装には,第一段階として,技術者・人員不足を解消する必要があり,導入後は,適切に実践していく上での知識・技能不足に課題がある.また,技能レベルは,施工向きにより欠点となる箇所が異なっており,左官職人と比較すると底面の付着性能の低下が顕著であった.