2022 年 1 巻 1 号 p. 1-7
著者らは,インフラメンテナンスに係る最新情報の提供や資格取得支援,技術指導,診断機器の貸出などの技術者支援,社会基盤の維持管理と関連技術向上を目的に,2002年より鹿児島大学内に「コンクリート構造物の劣化診断技術の開発と応用に関する研究会」を設置した.一方,近年はインフラメンテナンスに対する考え方はさらに発展し,分野・組織横断的な連携体制により革新的な技術開発,およびそれらを活用した効率的・経済的な戦略的維持管理の実現が求められる時代となった.
そこで当研究会の活動を現代のニーズにも応えられる形にするため,2018年より本研究会を一般社団法人化し「構造物診断技術研究会」を設立した.本稿では構造物診断研究会における土木技術者育成,技術支援,インフラメンテナンスにおける産学連携に関する活動事例を報告する.