日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: T6-19
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学術講演集原稿
ライチョウ調査活動を目的にした登山ツアー参加者の特徴
*小川 結衣武 正憲佐方 啓介長野 康之
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抄録

遠隔地に生息する絶滅危惧種のモニタリング調査は,調査地に到着するまでに多くの時間がかかることなどから,専門家による頻繁な調査が難しく,効率的な実施と市民による調査補助が期待されている。そこで,絶滅危惧種ライチョウLagopus muta japonica調査目的の市民参加型登山ツアー(以下,ツアー)が行われている。しかし,調査補助者となりうるツアー参加者の特徴は十分に検討されておらず,継続的に参加者を確保することに課題がある。そこで本研究では,ツアー参加者(のべ42名)と,ライチョウに関心がある集団(シンポジウム参加者,有効回答:120人)へのアンケートの回答を比較し,ツアーの参加者になりうる集団の属性および意識特性を把握することを目的とした。その結果,男女比は,ツアー参加者(4:5)はシンポジウム参加者(8:2)に比べ,女性比率が高いことが示された。最も参加割合の高い年代は,ツアー参加者(40代)に比べシンポジウム参加者(60代)のほうが高いことが示された。また,ツアー参加者は,シンポジウム参加者に比べ,調査目的でない登山ツアーへの参加経験者の割合が高かった。

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© 2017 日本森林学会
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