日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: P2-228
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学術講演集原稿
地形曲率の標準偏差による崩壊危険地の評価
*戸田 堅一郎藤本 将光宮田 秀介山川 陽祐大丸 裕武
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抄録

【目的】広大な範囲の森林において効率的に崩壊危険地の抽出を行うためには、地形判読を行うことが有効な方法であり、判読を容易にする立体図法としてCS立体図を開発した。しかし、地形判読は判読者の「解釈」によるところが大きいため判読初心者には難しく、定量的な評価手法により判読範囲の絞り込みを行うことが望まれる。そこで、数値標高モデル(DEM)を用いて曲率の標準偏差を解析することで、崩壊危険地を定量的に評価する手法を検討した。【方法】対象地は京都府の清水寺周辺の山地とした。航空レーザ測量による1mメッシュDEMを平滑化処理した後に、平面曲率を計算し、一定範囲内の標準偏差を計算して、解析結果と現地踏査結果による崩壊跡地または湧水地との整合性を検証した。【結果】本解析手法と踏査結果とは良好な適合性が得られた。曲率の標準偏差により判読範囲の絞り込みを行った後に地形判読を行うことで、より効率的な崩壊危険地の抽出が可能になることが示唆された。 本発表は、平成28年度国土地理協会助成金および平成28年度農林水産委託プロジェクト研究による成果の一部を使用した。

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