共催: 基礎有機化学連合討論会
配位可能なビスピコルアミノ基二つと酸化還元活性なトリアリールアミノユニットを連結した配位子の設計・合成を行った。これにPd、CuおよびPtを配位させた二核錯体をそれぞれ合成し、その性質を電気化学的・分光学的手法を用いて検討した。とくにPd錯体については温度可変および種々の二次元NMR測定によって溶液中での挙動を詳細に検討した。またCu錯体についてはESR測定およびX線分析によって溶液中、結晶中の構造解析を行った。さらにPt錯体についてはPt-NMR測定によってPtの電子状態や錯体の溶液中での平衡状態についても検討した。これらの錯体を一電子酸化して得られる化学種の性質についても併せて報告する。