我々は対話介助者役のロボットを用いて高齢者同士のTV会話の持続を支援するシステムを提案している.システムによる会話の実現可能性を検証するために,高齢者施設において実証実験(対象者は12名.全12件の会話)を実施した.12件中半数の6件の会話は実験者による打ち切りの15分まで会話が持続し,残りの6件も平均10.0分の会話が持続した.高齢者の行動及びシステムの機能の利用状況を分析した結果,(1)高齢者の集中が低下する会話の後半で,ロボットとのインタラクションが増加した;(2)ロボットの話題提供により会話が持続した;など,会話の持続における提案システムの貢献が確認された.