日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
血清ALP異常高値を契機に診断し,低用量S-1療法によりDICへの移行を回避し得た高齢者胃癌・骨髄転移・多発骨転移の1例
竹田 章彦河原 史明大西 勝博東田 明博間森 聡芦田 兆奥谷 俊夫山田 元近藤 武史
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キーワード: 胃癌, 骨髄転移, DIC, 超高齢者, S-1
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2011 年 108 巻 11 号 p. 1879-1885

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抄録

症例は87歳女性.貧血と血清ALPの異常高値を認め,精査のため入院.低分化型胃癌の骨髄転移・多発骨転移と診断.低用量のS-1とゾレドロン酸を用いた治療によりDICへの移行を回避し,原発巣と骨髄転移巣ともに改善を認め,外来でも治療を続行し得た.本症例の経過から低用量S-1とゾレドロン酸の併用療法は,超高齢者の胃癌骨髄転移症例に対する治療選択肢の1つになり得ると考えられた.

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© 2011 (一財) 日本消化器病学会
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