2008 年 60 巻 6 号 p. 541-554
2008年に東北地方で発生した2回の大きな地震, 「岩手・宮城内陸地震」及び「岩手県沿岸北部地震」, がもたらした, 大規模集客施設における非構造材の被害に関して, 我々の研究室で行った現地調査の結果について報告する.特に天井を中心とする非構造材の落下被害の観察された9施設について被害概要を報告する.東北地方は繰り返し地震被害にあっているが, 施設の復旧は原状復帰が主であり, 同じ被害を繰り返している.過去の地震被害の教訓が生かされていない実状がはっきりと分かった.[本要旨はPDFには含まれない]