土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
ISSN-L : 2185-4661
応用力学論文集Vol.22(特集)
接合部界面の剛性を考慮した有限要素法による鋼材とコンクリートからなるボルト締結体の振動シミュレーション
岸本 喜直小林 志好大塚 年久小室 貫太
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 75 巻 2 号 p. I_13-I_24

詳細
抄録

本研究では接合部界面における微小な凹凸同士の接触を数理モデル化し,有限要素法に組み込めるようにした界面要素を提案している.トンネル天井板を模擬した鋼材とコンクリートブロックからなるボルト締結体に対して打撃試験と界面要素を用いた有限要素解析を行い,本解析手法の有効性を調べるとともに,固有振動数および固有振動モードから締付力を同定する際の指針を検討した.本研究で提案する有限要素解析手法から得られた固有振動数および固有振動モードは打撃試験の結果と一致したことから,本解析手法の有効性が確認された.実構造物において締付力の低下したボルトを検出する際には,複数の加速度ピックアップを用いて取得したパワースペクトルから加速度振幅の差を読み取れば,締付力が低下したボルトを検出できる可能性があることがわかった.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top