空気調和・衛生工学会 論文集
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実使用を考慮した貯湯式給湯機の性能評価に関する研究 : 修正M1モードによるCO_2ヒートポンプ式給湯機の評価
濱田 靖弘村川 三郎永廣 健太郎北山 広樹鍋島 美奈子高田 宏
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2009 年 34 巻 143 号 p. 31-45

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抄録

本論文は,高効率の貯湯式給湯システムとして普及が進んでいるCO_2ヒートポンプ(Heat Pump:HP)式給湯機の異なる5機種を対象として,統一した給湯負荷モデルによる性能評価を行ったものである.まず,夏期,中間期,冬期を想定した修正M1モードによる実験を実施し,貯湯槽内の蓄熱量,深夜電力比率,損失熱量などについて機種により大きな相違が見られることを確認した.各期のHPCOP,システムCOP(以下,SCOPと称する)を算定した結果,HPCOPは,夏期,中間期,冬期でそれぞれ2.7〜4.3,2.5〜3.5,2.4〜2.8,SCOPはそれぞれ1.8〜3.2,1.7〜2.5,1.6〜2.0であった.次いで,外気温度,給湯負荷のみを変数としたSCOPの簡易な予測式を作成し,フィールド調査値との比較を行った結果,修正M1モードに近い負荷条件では比較的高い再現性が得られた.さらに,寒冷地でも適用可能なデータ取得を目的として,外気温度-5℃における実験を実施し,これに基づく予測式により冬期の再現性が向上することを確認した.

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© 2009 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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