2014 年 8 巻 3 号 p. 172-178
【目的】脳動脈瘤用母血管形成器具(以下,動脈瘤用ステント)の一端を意図的に動脈瘤頚部に留置することで良好な閉塞が得られた広頚動脈瘤の3 例を経験したので,本法の詳細と有用性を報告する.【症例】動脈瘤用ステント留置は,その遠位側を母血管末梢から展開し,近位側を動脈瘤頚部に位置する,部分ステント法(half-bridge stenting method)を行った.【結論】本法では,動脈瘤へのコイル留置の際にマイクロカテーテルの動きが動脈瘤用ステントにより制限されることがない.また,再治療が必要となった場合の瘤内へのアクセスも有利となる,優れた方法と思われた.