同胞内に2例の悪性黒色腫患者を生じた家族性悪性黒色腫を報告した。症例1 (姉) : 71歳女性。10年前より左足底に黒色斑が出現し, 徐々に拡大した。悪性黒色腫を疑い, 入院の上切除した。センチネルリンパ節生検も同時に施行した。組織診断: ALM, Clark level2, Tumor thickness 0.5mm, リンパ節転移なし。症例2 (妹) : 68歳女性。1年前に右第I趾の黒色斑に気付いた。悪性黒色腫を疑い, 入院の上切除した。組織診断: MM in situ。両症例ともその後再発はみられていない。稀な症例と考え, 自験2症例と本邦報告例の比較とともに, 若干の文献的考察・検討を行った。