整形外科と災害外科
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Locking Plate固定(PHILOSTM)を行った上腕骨近位端骨折の治療成績
親富祖 徹山口 浩大槻 健太当真 孝呉屋 五十八喜友名 翼森山 朝裕當銘 保則前原 博樹金谷 文則
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2020 年 69 巻 2 号 p. 344-348

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抄録

【目的】上腕骨近位部骨折用DePuy-Synthes社製PHILOSTMプレート,(以下PHILOS)を用いて手術を行った上腕骨近位端骨折の治療成績を報告する.【対象および方法】PHILOSを用いて手術を行い6カ月以上経過観察可能であった65例65肩(男性16肩,女性49肩),年齢は20~87歳(平均64歳),骨折型(Neer分類)は2-part 27肩,3-part 31肩,4-part 7肩,観察期間6~64カ月(平均15カ月)であった.調査項目は自動肩関節可動域(屈曲・外旋・内旋:内旋のみJOAスコアに基づき点数化),骨癒合,合併症であり,年齢・骨折型と関節可動域に関する検討を行った.【結果】平均肩関節可動域は屈曲116°,外旋29°,内旋3.8点であった.合併症発生率は35%であった.年齢と屈曲・外旋可動域で負の相関関係を認めた.4-partでは屈曲可動域が有意に低下していた.【結語】PHILOS固定例では年齢と屈曲と外旋で負の相関関係を認め,4-part骨折では有意に屈曲が不良であった.

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© 2020 西日本整形・災害外科学会
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