九州病害虫研究会報
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クリタマバチ輸入天敵チュウゴクオナガコバチの放飼実験
(7) 熊本県における18年目の成功
村上 陽三戸田 世嗣行徳 裕
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2001 年 47 巻 p. 132-134

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抄録

熊本県大津町のチュウゴクオナガコバチ放飼園では,放飼17年後の1999年以降寄生率が急増し,2000年にはゴール着生芽率が11%に低下した。放飼後初期の数年間は定着個体群の低い雌比のため,性比改善後は随意的高次寄生者の二次寄生による高い死亡のためにチュウゴクオナガコバチの増殖が遅延したが,1996年以降二次寄生率が低下しチュウゴクオナガコバチの寄生率が増加するようになった。放飼後いまだ効果が認められない他の地域でも将来同様な結果が得られるものと期待される。

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