2013 年 28 巻 5 号 p. 295-300
当院では託児室が設置されており,多くの職員が利用している.2011年4月に託児室において,ロタウイルス感染症のアウトブレイクが発生した.当時は,託児室の感染管理に不十分な部分があった.感染管理担当者らによる介入により,託児室向け感染防止対策マニュアルの作成,感染症発生時の報告・対応ルートの確立などを行った.その結果,保育士や職員の感染防止対策に関する意識が高まった.さらには,現在まで託児室において集団感染事例は一度も発生していない.したがって,院内託児室においても感染管理担当者の十分な介入が必要である.