色材協会誌
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総説
肌の反射光解析に基づく化粧品用無機蛍光材料の実用化
小泉 寿夫森 健治
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2018 年 91 巻 12 号 p. 399-403

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抄録

「美しい肌」の分光反射スペクトルを無機蛍光材料にて表現し,新規な化粧品原料として実用化することを目的として,マンガンドープチタン酸マグネシウム(Mg2TiO4:Mn4+)の赤色蛍光体,蛍光性酸化亜鉛(ZnO)の緑色蛍光体,およびセリウムドープリン酸カルシウム(Ca4 (PO42O:Ce3+)の青色蛍光体からなる三種類の蛍光体を合成した。これら蛍光体を最適な割合で配合することにより,「美しい肌」の分光反射スペクトルに類似した白色発光を表現することに成功した。本稿では,各蛍光体の物理化学的性質と,実際に化粧品に配合した場合の発光特性について紹介する。

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© 2018 一般社団法人 色材協会
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