2015 年 37 巻 2 号 p. 96-101
要旨:【目的】硬膜動静脈瘻の診断における320 列area detector CT を用いた3D computed tomography-digital subtraction angiography(3D CT-DSA)の有用性の検討.【対象と方法】35 箇所の硬膜動静脈瘻を有する連続30 症例につき脳血管造影,3D CT-DSA を施行,2 名の医師で読影し整合性の有無につき評価を統計学的に行いまた 3D CT-DSA を利用したフォローアップを行い変化を認めた例でDSA と比較した.【結果】動静脈瘻の位置94.3%,流入血管55.1%,正常灌流障害88%,静脈逆流,頭蓋外静脈灌流,静脈洞閉塞100%で3D-CT DSA とDSA の結果が一致しフォローアップ中2 例で新たな皮質静脈逆流の出現を検出した.【結論】硬膜動静脈瘻の初期診断,経過観察中のフォローアップの検査に3D-CT DSA は有用な検査と考える.