2018 年 40 巻 2 号 p. 112-116
脳卒中急性期において,ロボットスーツHAL が効果的な病態を把握するために,HAL 介入試験のプロトコルの実行可能性と安全性を評価するとともに,HAL による介入効果を検証した.【方法】脳卒中急性期患者36 例に対し,HAL の段階的治療プログラムの実行可能性と安全性,および身体機能,日常生活動作の評価を行った.【結果】HAL 介入前後において,歩行速度,12 段階片麻痺機能評価,NIHSS,Barthel index,motor FIM の有意な改善を認めた.それらは,HAL による歩行動作介入の開始と,25 m/min 以上の歩行速度の獲得に有意に関係していた.【考察と結語】脳卒中急性期において,HAL による段階的治療プログラムを安全に実行することができた.身体機能と日常生活動作の評価は,HAL による立位・歩行介入の効果を評価するうえで,有用であった.