日本耳鼻咽喉科学会会報
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蒸留水によるラット鼻粘膜傷害とその再生に関する実験的研究
鈴木 重剛服部 康夫松生 愛彦町野 満
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1997 年 100 巻 6 号 p. 694-705

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抄録

蒸留水によって生じたラット呼吸部鼻粘膜傷害とその修復過程が形態学的ならびに光顕免疫組織化学的に観察された. 粘膜傷害は線毛細胞と杯細胞の随所での剥離・脱落として観察された. 基底細胞と基底膜は残った. 修復は, 基底細胞による移動, 増殖, 分化で完了した. 細胞分裂は6時間群で増加し始め, 48時間群でピークとなり, 4日群で元に復した. Brdu標識率は, 6時間後群で増加し始め, 36時間群でピークとなり, 4日後群で元に復した. 杯細胞の占める比率が, 21日後群においても対照群よりも多かった. また, 36時間群の1細胞おいて細胞分裂像と分泌顆粒が同一細胞内に観察された.

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