日本臨床外科学会雑誌
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症例
若年者に発症したG-CSF産生胃癌の1例
村瀬 秀明円城寺 恩井ノ口 幹人小嶋 一幸河野 辰幸杉原 健一
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キーワード: G-CSF産生腫瘍, 胃癌
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2012 年 73 巻 7 号 p. 1686-1690

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抄録

症例は29歳,男性.主訴は胸部つかえ感.上部消化管内視鏡検査で胃体上部小弯に2型病変を認め,生検にて低分化腺癌と診断した.術前に白血球38,800/μlと高値を示したが発熱はなかった.血清G-CSF値は238pg/mlと高値を示したため,G-CSF産生胃癌を疑い,胃全摘摘術を施行した.病理組織学的診断はT4a(SE),N2,H0,P0,CY0,M0,Stage IIIBで,抗G-CSF抗体を用いた免疫組織染色にて陽性の所見が得られた.術後白血球数,血清G-CSFは正常化した.TS-1を投与するも術後3カ月目に肝転移,リンパ節転移再発をきたした.化学療法(一次治療:TS-1/ Docetaxel,二次治療:CDDP/CPT-11)も奏効せず,白血球数は148,800/μlまで上昇し,術後7カ月目に永眠した.

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© 2012 日本臨床外科学会
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