1986 年 35 巻 5 号 p. 256-262
現在入手できる123I-IMP (インプロピルヨードアンフェタミソ) には124I (<5%) , 126I (<0.3%) が混入しているため, 低エネルギー用コリメータでは隔壁のγ線透過が大きく, 一般にはバックグラウンドの高い画像となる。123I-IMPに適するコリメータを選択するため, single photon emission computed tomography (SPECT) 用ガンマカメラに付属する4種のコリメータについて検討した。99mTcおよび123Iによる感度, 空間分解能の測定から, 低エネルギー用コリメータはいずれも適さなかった。中エネルギー用コリメータでも隔壁のγ線透過は認められたが, それより幾何学的解像力の高いコリメータの方が適する。SPECTの場合は, ガンマカメラの回転半径をできるだけ小さくとることが大切である。これにより空間分解能がより向上する。