石油技術協会誌
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反射記録解釈の事例
山田 頂一
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1978 年 43 巻 6 号 p. 391-397

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抄録

ここで述べてきた要点をまとめると次のようになる。
(1) 地震探鉱では探鉱対象の情報を得るために地域特性およびパラメーターの使用上の特性を考慮した方法を選ばなければ良い成果は得られない。
(2) 記録上で横方向の変化検出に重点をおいた方法を考えるのが炭化水素鉱床発見には得策であり,タイムゲートの長いスケーリングの活用はその1方法として有効である。
(3) 比較的単純な構造で圧密を強く受けていない地層で地震探鉱の記録から油層,ガス層の存在を区別して検出することは可能のように考えられる。
(4) 記録上油層,ガス層に関連する反射波は特徴ある諸現象を多く伴うのに対し,砂層に関する諸現象は比較的単純であるので,地震探鉱の記録だけから砂の分布を調べることは現状ではすこぶる困難である。しかしながら坑井資料等の基礎資料が得られれば,記録から砂の分布を検出することは可能になる。

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