2008 年 49 巻 1 号 p. 33-38
新規酵母様真菌分離鑑別培地であるポアメディアViカンジダ寒天培地とCHROMagar Candidaについて,標準株を用い発育支持能を検討した.さらに標準株と臨床分離株による各培地上のコロニーの色調および形態を比較し,初代分離同定培地としての基本性能について評価した.標準株主要5菌種に対する発育支持能は22時間および48時間培養のいずれにおいても両培地でほぼ同等であった.いずれの培地を用いた培養においてもCandida albicans とC. krusei は22時間で鑑別可能となったが,C. glabrata,C. parapsilosis,C. tropicalis の鑑別には48時間を要することが明らかになった.以上のことからViカンジダとCHROMagarは同等の基本性能を有する分離同定培地であることが確認された.