コンクリート工学
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プレキャストECC連結梁を用いた高層RC新架構
丸田 誠閑田 徹志永井 覚山本 幸正
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2005 年 43 巻 11 号 p. 18-26

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抄録

高層集合住宅の居住空間から柱や梁を除くため, 立体耐震壁 (コア壁) を用いた建物が増加している。このコア壁間に引張性能が秀でたECC (Engineered Cementitious Composites) を使用した連結梁を用いることで地震のエネルギーを吸収させる新たな架構を提案し実現化した。ECCは高い引張ひずみ能力を発揮すること, および引張時に微細ひび割れを複数発生して優れたひび割れ幅抑制能力を発揮することが特徴となる短繊維補強セメント複合材料である。そのECC連結梁の構造設計上の要求性能は (1) せん断や付着割裂破壊を生じず, 地震時最大部材角が4%でも耐力は低下しない, (2) 地震後の最大残留ひび割れは0.3mm以下とする, という厳しいものとなった。その要求条件を満足し, 構造設計法確立のため幾つかの構造実験を行い実用化に結びつけた。また, このECC連結梁をプレキャスト工場で製作するための製造, 管理手法および実際の施工状況も併せて概説する。

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© 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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