日本呼吸器外科学会雑誌
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胸腔鏡下肺部分切除術にて診断し得た肺犬糸状虫症の1例
松本 成司柳原 一広伊東 真哉中村 隆之李 美於大竹 洋介磯和 理貴板東 徹田中 文啓長谷川 誠紀乾 健二和田 洋巳
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2001 年 15 巻 7 号 p. 806-809

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抄録

症例は80歳女性.67歳時右乳癌にて手術を施行された.術後13年目の2000年8月胸部Xpにて右下肺野に腫瘤陰影を認めた.胸部CTにて右S10胸膜直下に辺縁平滑で石灰化は認められない直径1cm大の腫瘤を認めた.診断治療目的にて2000年11月胸腔鏡下肺部分切除術を施行.術中組織診断にて悪性細胞を認めず.永久標本にて肺犬糸状虫症と診断された.肺犬糸状虫症は術前診断がなされることは少なく, 開胸肺生検がなされる.確定診断に侵襲の少ない胸腔鏡下肺生検を用いることは有用であり, 肺野末梢結節影の鑑別疾患の1つとして考慮すべきと思われる.

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