The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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ISSN-L : 1881-3526
特集『運動療法の可能性』
運動器慢性疼痛に対する認知行動療法理論に基づいた運動促進法
木村 慎二細井 昌子松原 貴子柴田 政彦水野 泰行西原 真理村上 孝徳大鶴 直史
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2018 年 55 巻 3 号 p. 206-214

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抄録

2011年のNakamuraらの調査では,日本人の慢性疼痛の有症率は約15%で,その患者数は増加傾向である.慢性疼痛は急性痛と異なり,通常の薬物療法が効きにくい例があり,日本整形外科学会の2012年腰痛診療ガイドラインでは,運動療法,小冊子を用いた患者教育,さらには認知行動療法がGrade Aとして強く推奨されている.認知行動療法は,ある出来事に対する認知(考え方)と行動を変えることで,問題への効果的な対処の仕方を習得させる心理教育を踏まえた治療法である.慢性疼痛患者の生活および生きがいを獲得することを目的に,筆者は認知行動療法理論に基づき,「いきいきリハビリノート」を用いた運動促進法を開発し,普及に努めている.

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© 2018 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
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