2003 年 6 巻 3 号 p. 205-215
本研究は, 65歳以上の宮城県A町に在住する地域高齢者を対象に転倒予防教室を 開催し, 2年間の転倒発生と心理的・身体的変化を検討した。その結果, 以下の知見が得 られた。1)対象者は男性17名(40.5%), 女性25名(59.5%)であった。2)転倒経験者 は2000年に13人(31.0%), 2002年に11名(26.2%)と減少した。 2000年に転倒のあっ た13名のうち8名は再転倒がなく, 5名は再転倒をおこしていた。また2000年に転倒がな かった23名のうち, 6名はあらたに転倒を起こしていた。3)再転倒に関連する要因は, Timed up and Go テストと手伸ばし検査の2項目であった。