日本歯周病学会会誌
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歯周疾患に関する疫学的研究
大学生におけるCPITNの検討
田中 秀高阿部 嘉裕尾崎 幸生柴田 芳子西門 忍池田 守谷 真彦羽根 司人松谷 和彦國松 和司長田 豊加藤 伊八
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1988 年 30 巻 4 号 p. 1089-1096

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抄録

若年者における歯周疾患の罹患状況ならびに歯周治療の必要性を調べる目的で, 簡略化した部分診査法によるCPITNを用いて大学生1, 150名 (男性726名, 女性424名) の集団検診を行った。
その結果, すべての被検者のうちで歯周組織に何らかの異常を認めた者は約85%であった。そのうち, 深い歯周1090 1988年12月ポケットを有する者 (Code 4) は1.6%, 浅い歯周ポケットを有する者 (Code 3) は20.1%, 歯石を認める者 (Code 2) は55.9%, 歯肉出血のみを認める者 (Code 1) は7.5%であった。また, 歯周治療の必要性に関しては, プロフェッショナルプロフィラキシスおよび高度の歯周治療を必要とする者 (TN2, 3) の割合は78%であった。また, 被検者1人当たりに要する診査時間は約1分であり, かなり時間を短縮できることがわかった。

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