ウイルス
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特集2
インフルエンザの診断と治療
-臨床症例のウイルス排泄からの考察-
三田村 敬子菅谷 憲夫
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2006 年 56 巻 1 号 p. 109-116

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抄録

 小児のインフルエンザの自然経過では,発病前から発病後1~2週間までウイルスが分離される.迅速診断キットの判定には103pfu以上のウイルス量が必要であり,検体のウイルス量を考慮した判断が必要である.抗インフルエンザ薬投与後,ウイルス量は徐々に減少するが,小児では解熱時もなお半数以上の症例がウイルス分離陽性であり,一定の率で耐性が生じている.感染対策のうえで,このようなウイルス排泄と薬剤耐性の評価が重要である.

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© 2006 日本ウイルス学会
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