環境システム研究論文集
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流域GISを援用した総合環境評価モデルによる水環境改善施策の効果分析
高木 朗義篠田 成郎西川 薫松田 尚志片桐 猛永田 貴子
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2006 年 34 巻 p. 553-561

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抄録

環境改善施策を評価する場合, 施策による環境改善効果と市場経済への影響の両者を把握する必要がある. 近年, 水環境改善施策の環境評価はGISを用いて詳細に行なわれており, これに合わせた詳細な経済評価が求められている. 筆者らはこれまでに流域GISを援用した流域環境評価モデルと流域経済評価モデルを統合した総合環境評価モデルを構築してきた. 本研究ではこのモデルを用いて, 長良川流域を対象に農業施肥の削減と森林管理の強化という水環境改善施策に対する総合評価を行い, 環境改善による便益や市場経済便益 (不便益) を算出し, 施策実施地域, 施策対象業種, 上下流間の便益帰着構造などを分析することにより.効率的な水環境改善施策に向けた政策的示唆を行う.

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© 社団法人 土木学会
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