土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
全球の統計的波高推定手法の開発と将来変化予測への応用
森 信人岸本 理紗子志村 智也安田 誠宏間瀬 肇
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_1501-I_1506

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抄録

 JRA-55を基本データとし,力学的波浪モデルと比べて短時間で数多くの気候変動に関するアンサンブル予測に適用できる波高の統計的予測モデルを開発した.得られた予測モデルを幾つかの温室効果ガスの将来濃度シナリオにもとづいた気候変動予測結果に適用し,平均波高および極大波高の将来変化予測を行った.主な将来変化としては,平均波高に対して北太平洋北部で波高の増加,北大西洋全域と北緯・南緯30°付近,および太平洋赤道域の東部で大きな減少が見られ,極大波高は,概ね平均波高と同様の変化の分布を示した.極大波高が平均波高と異なる特徴を示した海域は,主に熱帯低気圧が通過する頻度が高い海域であり,その将来変化傾向は,温室効果ガスの将来濃度シナリオによって多様な傾向を示した.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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