土木学会論文集A1(構造・地震工学)
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和文論文
板曲げ圧縮繰返し応力を受ける面外ガセット溶接継手の疲労き裂発生・進展性状と疲労強度
森 猛木村 直登
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2017 年 73 巻 3 号 p. 593-603

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抄録

 板曲げ圧縮繰返し応力を受ける面外ガセット溶接継手の疲労き裂の発生・進展性状と疲労強度を明らかにする目的で,片振り引張と片振り圧縮繰返し応力試験を行っている.疲労試験は,一定振幅繰返し応力に加えて,き裂面にビーチマークを印す目的で2段多重繰返し応力条件下でも行っている.そして,片振り圧縮繰返し応力下では,溶接止端から進展した半楕円形の疲労き裂がある程度の深さ・幅になると停留する,深さが主板厚の50%となるまでの疲労き裂の進展性状(進展形状,進展速度)は圧縮繰返し応力下と引張繰返し応力下で同じである,疲労限界状態をき裂深さが主板厚の50%に達したときと定義した場合の疲労強度は,き裂発生寿命の違いにより圧縮繰返し応力下で高い,などの結果を示している.

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