2019 年 75 巻 2 号 p. I_105-I_113
バラスト軌道はまくらぎ下に道床バラストを敷いた軌道構造であり,列車荷重を繰返し受けることにより徐々に塑性変形し,塑性変形量の累積値が大きくなると補修を行うことで軌道の状態を安全に維持している.バラストは粒状体であるために列車の繰返し荷重による経時的な変形挙動を予測することは難しく,計画的な補修箇所の選定が難しい.そこで本研究は道床バラストの繰返し載荷による変形挙動の再現を目的とし,非古典的弾塑性論である下負荷面モデルを用いたFEM解析を実施した.道床バラストの要素試験およびバラスト軌道の実物大模型試験をシミュレートし,本解析手法の妥当性を検証した.