2017 年 73 巻 2 号 p. I_450-I_455
本研究では,建設後年数を経た岸壁の舗装直下に生じた空洞を常時微動を用いて検出する方法について検討した.観測対象は空洞の発生が確認されている堺泉北港であり,観測方法として単点観測とアレイ観測を用いた.アレイ観測のピッチは,観測・解析負荷を考慮すると,あまり短くすることは現実ではないと考えられることから,1.8m~5.4m程度とした.アレイ観測では位相速度から,単点観測ではH/Vスペクトルなどの健全部と空洞発生部の違いから空洞を検出できるかについて検討した.