2010 年 66 巻 2 号 p. 255-268
我が国における大規模開発の交通アセスメントに関する研究は,1990年頃から取り組みが本格化され,その重要性や課題等が議論されてきた.交通アセスメントを我が国で初めて法律として制度化した,大規模小売店舗立地法が2000年に施行されるなど,交通アセスメントの実績は着実に増えている.これまで交通アセスメントに関する多くの研究が発表されているが,体系的に整理した研究は見あたらない. そこで,これまでの交通アセスメントに関する取り組みを交通と土地利用の観点から整理し,我が国における交通アセスメント分野の今後の展望を考察した.