1999 年 1999 巻 619 号 p. 279-291
鋼橋の突き合わせ溶接部の検査に超音波探傷試験の適用が検討されている. 溶接欠陥の中でも構造部材の強度, 疲労に影響を及ぼす面状欠陥の検出能が問題となっている. 高温割れなどは特に溶接第一パスに発生しやすく, V開先溶接では表面近傍に位置することになる. 表面近傍に位置する面状欠陥を検出するために, 入射角度, 送信周波数をパラメータとした基礎的検討を数値シミュレーション, 実験により行った. 現場溶接継手をモデルとした試験体を用いた実験を行い, 開口合成により欠陥像の再構成を試みた.