1998 年 1998 巻 599 号 p. 131-141
地下連続壁に打ち込まれるフレッシュコンクリートの充填状況の可視化モデル実験を行い, モデルコンクリートの流動性や施工条件が充填状況に及ぼす影響について検討した. その結果, トレミーの貫入長が実機で2m程度であれば, コンクリートの流動性にかかわらず新しく打ち込むコンクリートが上面に噴出しないなど, 本実験の結果は従来の経験的な知見と一致しており, 本実験手法が有効であることが明らかとなった. また, トレミーによる施工性は新しく打ち込むコンクリートの粘性の影響を受けることを確認し, トレミーからの吐出後の充填状況は, コンクリートの流動性, トレミーの貫入長および受持ち面積などの影響を受けることを把握した.