日本臨床免疫学会会誌
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胃粘膜のCD 46(membrane cofactor protein)の発現と性状
瀬戸 信之竹村 周平中西 貞信土井 たかし一尾 直子中原 梨佐笠松 美宏柳田 国雄岡本 雅之小野寺 秀記近藤 元治
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1996 年 19 巻 1 号 p. 81-86

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抄録

CD 46 (Membrane cofactor protein)は同一個体の中でも臓器あるいは細胞により表現型が異なる膜蛋白である.その機能は補体成分I因子のコファクターとして,自己細胞膜上に結合したC3bを不活性化し補体の攻撃から自己細胞を防御することである.手術により得られた胃の非癌部組織を用い, CD 46の発現の有無ならびに性状を免疫化学的に検討した.その結果CD 46は胃粘膜上皮細胞,固有粘膜層,血管内皮に強く発現が認められた.粘膜下層,筋層の発現はごく軽微であった.また胃粘膜のCD 46は,リンパ球などに認められる表現型と異なり, 60-69 kDの幅広い蛋白として存在した.

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