日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
胃全摘後ビタミンB12, B6および葉酸欠乏を伴った急性ニューロパチーの1例
鳥居 剛原田 俊英三森 康世中村 重信
著者情報
キーワード: 胃全摘術
ジャーナル フリー

2002 年 91 巻 9 号 p. 2759-2761

詳細
抄録

49歳,男性. 45歳時に進行胃癌に対して胃全摘術,内服化学療法を施行された. 4年後に下肢の異常感覚と上下肢の筋力低下が急性に出現し当科に入院した.初診時両側前脛骨筋と大腿四頭筋の筋力低下,下肢の腱反射低下を認めた.血清ビタミンB12, B6および葉酸が低値を示したため,メコバラミン500μgとB1, B6, B12配合剤の点滴および葉酸15mgを筋注投与したところ症状は軽快した.胃切後のビタミン剤投与の内容,方法について示唆に富む症例であったので報告する.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top