日本内科学会雑誌
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今月の症例
胆道出血を伴った結核による感染性動脈瘤の1例
斎藤 絢介鈴木 一広津谷 亮佑佐藤 和則斉藤 聡坂田 優
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2016 年 105 巻 2 号 p. 294-299

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抄録

肝膿瘍ドレナージ排液培養から結核感染と診断された69歳男性.持続性の下血を主訴として来院.内視鏡検査やCT検査でも原因が判明せず,2回目の造影CTで右肝動脈仮性動脈瘤からの出血が指摘された.臨床経過より肝膿瘍から炎症波及が原因の感染性動脈瘤と診断,IVRで止血に至った.出血源不明の消化管出血は肝・胆道系からの出血の可能性もあり,原因の1つとして動脈瘤の胆道への穿破も考えられる.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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