分析化学
Print ISSN : 0525-1931
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直方体型薄層セルを用いるフローインジェクション・クーロメトリーによる絶対量測定条件の検討
林 宏樹白石 晴樹千田 貢
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2009 年 58 巻 3 号 p. 135-140

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抄録

底面に平板電極,又は縞電極を配置した直方体型の薄層セル(TLC)を用い,フロークーロメトリーを行った.試料溶液はこのTLC内をある流量で流れ,溶液中の電解物質が電極で電解酸化(もしくは還元)される.TLCを用いて,流れてきた電解物質の物質量を(誤差1% 以下で)100% 電気量に変換するときの流量とセルディメンション(TLCの高さ,幅,長さ等)との関係について検討した.流れてきた電解物質の物質量が電気量に変換される効率(電解効率)は,十分に小さな流量において100% となり,電解効率が100% となる流量の最大値(vmax)は,TLCの高さ,幅及び長さによって規定され,縞電極の場合は,更にその微小帯の幅とその間隔等によっても規定されることが実験から確認された.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2009
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