分析化学
Print ISSN : 0525-1931
高速液体クロマトグラフィーによる油脂構成脂肪酸の微量分析のための簡単なけん化とフェナシル化法
木原 和子六鹿 宗治波多野 博行
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 33 巻 12 号 p. 647-652

詳細
抄録

254nmの紫外線吸光光度計を検出器とする高速液体クロマトグラフィーによる脂肪酸の迅速簡単な分析法を検討した.本法は油脂のけん化と誘導体(エステル)化を簡単な一連の方法で行った後クロマトグラフィーを行うものである.エステル化剤はフェナシルブロミド,p-ブロモフェナシルブロミド又は2-ナフタシルブロミドの3種をクロロホルムに溶解して用いた.エステルの生成はほぼ完全に行われ,生成エステルは暗所では安定であった.又定量性にも優れ反応液中の脂肪酸量として5nmol/mlから5μmol/mlの範囲で脂肪酸量とピーク面積との間に良好な直線関係が得られた.

著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top