2005 年 30 巻 104 号 p. 19-27
本研究では,炭酸ガス削減効果を最大としながら系統にとっても負荷平準化効果を持つ分散協調型コジェネレーションネットワークシステム(CGNS)を提案し,その炭酸ガス削減効果ならびに系統電力負荷変動に対する影響について解析を行った.その結果,系統ネットワークを利用していない現状のコジェネレーションシステムに比べて大幅に炭酸ガス削減効果を増大させることができ,しかも系統負荷平準化のポテンシャルを有することが確認された.エネルギー供給会社間の協調を実現し,さらに熱電比の関係で普及の進まないコジェネレーションの導入を促進する上で,有用な社会エネルギーシステムになり得るものと考えられる.