気管支学
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肋骨病変を伴い悪性縦隔腫瘍との鑑別を要した縦隔副甲状腺嚢胞の1例
高嶋 浩司今井 直幸橋本 泉中平 健一梶川 茂久岡地 祥太郎青山 大介麻生 裕紀犬飼 朗博今泉 和良横井 香平長谷川 好規
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2013 年 35 巻 2 号 p. 188-192

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抄録

背景.骨転移を伴う悪性腫瘍を疑いEBUS-TBNAを施行した,縦隔副甲状腺嚢胞の1例を経験したので報告する.症例. 63歳男性.主訴は誤嚥,嗄声. PET-CTでFDGの集積を認める,上縦隔の嚢胞性病変および肋骨の溶骨性病変を認めた.縦隔病変に対しEBUS-TBNAを施行し,血性の液体成分を採取したが,悪性所見は認めなかった.肋骨病変に対する生検では副甲状腺機能亢進症に伴うbrown腫瘍の可能性が示され,血中副甲状腺ホルモン(intact PTH)は高値であった.縦隔副甲状腺嚢胞を摘出したところ骨病変は縮小した.結論.本症例は異所性副甲状腺嚢胞に肋骨brown腫瘍を伴ったものであり,稀な症例と考えられた.腫瘍性病変に高Ca血症を伴うことはしばしば見られるが,副甲状腺ホルモンの測定により異所性副甲状腺腫瘍を鑑別することが重要と考えられた.

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© 2013 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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