日本公衆衛生看護学会誌
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研究
健康増進施策において保健師が重要と認識する地域の栄養・食生活アセスメント項目
木村 宣哉佐伯 和子平野 美千代
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2016 年 5 巻 2 号 p. 126-135

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抄録

目的:健康増進の施策化でのアセスメントのツール開発に向け,保健師が認識する地域の栄養・食生活アセスメント項目の重要度と入手しやすさを明らかにする.

方法:市区町村の経験年数11年目以降の保健師504名に郵送による無記名自記式質問紙調査を実施した.アセスメント項目は地域の概要,地域のリスク分析,地域の強みの3カテゴリーで構成し,計77項目の重要度・入手しやすさを4件法で尋ねた.分析には加重平均値を用いた.

結果:重要かつ入手しやすい項目として人口構成,要介護認定数などの基本的な健康状態,特定健診等の項目が該当した.重要だが入手しづらい項目には死因,生活習慣,保健サービス,専門医に関する項目が該当した.

結論:健康増進の施策化において,今回の結果で分かった重要なアセスメント項目を優先的に情報収集することで情報が蓄積していき,施策化で必要な経年的な分析も容易になる.

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© 2016 日本公衆衛生看護学会
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