理学療法学
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症例研究
理学療法の治療形態・内容・頻度が脳性麻痺児一症例の運動機能に及ぼす影響
米津 亮鶴見 隆正
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2005 年 32 巻 2 号 p. 96-102

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抄録

脳性麻痺児1例に対し日常生活の介助軽減のため理学療法を実施した。対象は12歳9ヵ月の痙直型四肢麻痺男児。2ヵ月間の入園前後を含む3年3ヵ月間の経過に対して後方視的研究を実施した。本研究の目的は,理学療法が対象児の運動機能に及ぼす影響を確認し,運動機能改善に至った要因について考察を行うことである。理学療法の実施状況から介入期間を5期に区分した上で,運動機能の推移を確認した。その結果,PT内容を変更した入園理学療法を境に座位保持が可能になり,以後機能維持を示す所見を示した。今回の研究では,理学療法実施状況をデータとして理学療法のどの部分が運動機能に影響を及ぼしたのかをより客観的に示せた。

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© 2005 公益社団法人 日本理学療法士協会
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