交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
パーソナルモビリティに対する歩行者の認知に着目した ヴァーチャルリアリティの適応可能性の検討
長谷川 悠井料 美帆
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2018 年 4 巻 1 号 p. A_147-A_153

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抄録

本研究では、歩行者の観点からパーソナルモビリティの安全性や快適性の評価を行う際に、ヴァーチャルリアリティを用いての実験が有効なのかどうかを検証するために、VR の現実再現性を確かめその特徴を明らかにした。32 名の被験者に、現実空間とヴァーチャルリアリティ空間の両方でパーソナルモビリティが近づいてくるシナリオを歩行者として体験させ、距離感等の空間的認知と危険度や不快度といった主観的認知を評価させた。その結果、空間的認知においては被験者の視界の前方からやや側方よりパーソナルモビリティが現れる場面に対して、主観的認知においては前方や後方からパーソナルモビリティが現れる場面に対してヴァーチャルリアリティは有効であると考えられることを明らかにした。

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© 2018 一般社団法人 交通工学研究会
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