主催: 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
本研究では、バイオガスプラントへの副資材の安定的な投入態勢を構築する端緒として、副資材投入の実例を持つ北海道の酪農専業地帯におけるバイオガスプラントへのふん尿を含めた資材搬入量を整理した。さらに、各資材の搬入量の安定性を検証した上で、安定性がバイオガス発生に与える影響を考察することを目的とした。結果より、プラントへの副資材は酪農業に由来するものが大半を占め、バイオガスの発生増に大きく寄与するものから水分率の非常に高いものまで多様な資源が賦存することがわかった。また、副資材の搬入量には大きな年間変動があることがわかった。加えて低カロリー副資材の発生はある程度予測が可能で搬入の計画が立てられる一方で、高カロリー副資材については月間変動も大きく、かつ計画的な搬入が困難であろうことが確認された。ただし、短期間での搬入は、プラントでのガス発生量に影響を与えることが示唆された。