日本地球化学会年会要旨集
2010年度日本地球化学会第57回年会講演要旨集
セッションID: 1E09 05-09
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古気候・古環境解析の地球化学
白亜紀-第三紀(K-T)境界粘土層に含まれる硫化鉱物のマイクロビーム蛍光X線マッピング
*丸岡 照幸西尾 嘉朗小木曽 哲鈴木 勝彦
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抄録

白亜紀-第三紀(K-T)境界(6550万年前)はイリジウムなど隕石由来物質を含む粘土層で特徴付けられている。この粘土層のイリジウム濃度は不均質であるが、その濃度は銀濃度と非常に高い相関を持っていた。このことは銀がイリジウム同様に隕石衝突直後に堆積物に取り込まれたことを意味している。SPring-8における放射光X線マイクロビームを用いた蛍光X線マッピングにより、銀を含む粒子を見出し、それがAg2Sであることが分かった。このような銀を含む硫化鉱物から得られる情報をもとに、隕石衝突直後の環境変動を読み解くことができる。

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© 2010 日本地球化学会
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