日本地球化学会年会要旨集
2004年度日本地球化学会第51回年会講演要旨集
セッションID: 3D11
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地球外物質
CHコンドライトAcfer214に含まれる難揮発性包有物のAl-Mg年代測定
*巻出 健太郎小林 幸雄圦本 尚義
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抄録

Acfer214中の酸素同位体組成は、個々のCAI中で均一であるが、異なるCAI間に16O-richから16O-poorに至る約50‰の巾に分布している(Kobayashi et.al,2003)。本研究は26Alの存在と酸素同位体組成の不均一の相関を明らかにするため、Acf214中の酸素同位体組成の異なる6つのCAIについて二次イオン質量分析計(Cameca ims-1270)を用いてAl-Mg年代測定を行った。結果すべてのCAIについて26Mgの過剰はなく、26Alの存在と酸素同位体異常の程度に相関はなかった。これらの結果は原始太陽系円盤進化に次のような制約を課す。(1)Al-Mgシステムが時計として働くのであれば、CAI形成は原始太陽系円盤において300万年以上継続しその間酸素同位体不均一が円盤内に残っていた。もしくは、(2) 26Alと酸素同位体の不均一が円盤内に存在してこの両者の分布は相関がなかった。

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© 2004 日本地球化学会
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